ペコリーノロマーノの特徴
強い塩気、ペコリーノ・ロマーノ
特徴は塩味だとも言われるくらい、塩味が際立つのがペコリーノ・ロマーノです。
この強い塩味の中にもミルクの甘みが隠れていて、風味も豊かだということです。
そのまま食べたり、調味料として使ったりします。
色は白っぽく、非常に硬質なチーズです。同じペコリーノの名ですが、トスカーナ地方で作られているものをペコリーノ・トスカーノと言います。
これは、ペコリーノ・ロマーノほどの塩気はないので、そのまま食べられていることもあるそうです。
ペコリーノロマーノの歴史と由来
イタリア最古のチーズ
ペコリーノ・ロマーノは、羊のミルクを原料にします。そして、イタリアのチーズとしては最古だとと言われています。
イタリア語で雌羊のことをペコーラというので、そこからチーズの名前がつきました。
ローマ帝国の時代から食べられていたということですから、もう2000年以上昔のことになります。
当時は、乳の保存目的で作られていたので、塩分が強めになっているのです。
現在でも、この当時とほぼ同じ製法を守って作り続けているので、味は保存食らしく、とても塩分が強いのです。
現在はラツィオ州のほか、サルデーニャ州でも作られているそうです。
ペコリーノロマーノの作り方と使い方
保存食の名残が塩味
羊のミルクを温めてそこに乳酸菌とレンネットを加えて、カゼインがが凝固して凝乳ができます。そこからホエイを除去して、カードを作るという、いわば普通のチーズづくりの方法です。
そのカードを粉砕、攪拌し、加熱して、水分を取り除き型に詰め、最低5ヶ月から1年ほどの長期間の熟成をへて完成します。
昔は保存食として作られていたので、塩をたっぷりとすりこんで熟成させています。
ペコリーノロマーノの食べ方
とにかく塩味が強いので、料理には調味料として使います。
すりおろしたり細かく刻んだりしてパスタなどのイタリア料理に使うことで、チーズの持つ本来のうまみが引き立つのです。
このように、料理には塩の代わりとして使えば、塩分だけではなく独特の旨みも加えてくれるので、料理の味わい変わってくるというわけです。
なお、パスタ料理で有名なカルボナーラですが、本来はこのペコリーノ・ロマーノを使うのが本場だということです。
また、そのまま食べたい時は、ワインとの相性が抜群です。また、日本酒や焼酎にも合います。