フェタチーズの特徴
ギリシャ料理で絶対に欠かせない
フェタチーズの歴史はギリシャ神話から始まります。
そして、現在もフェタチーズは世界中で愛されているのです。
まず、フェタチーズの特徴として、不均一な小さな孔です。そして、ソフトなチーズで、外皮はありません。その結果、木綿豆腐のような組織になります。
ギリシャ人にとっては、日本における漬物のような感じで、各家庭で作っていた食べ物なのです。
まず、春に作ってフレッシュなまま食べます。そして、残りは塩漬けにして保存します。そのため、食べる前には塩抜きをします。
味は、さっぱりとして、しっかりした塩気とほのかな酸味がします。
フェタチーズの歴史と由来
フェタの由来
ギリシャのチーズの歴史は神話の時代から記録が残っているそうです。
紀元前8世紀に書かれたとされる「オデュッセイア」の中で詩人ホメロスは、一つ目の巨人キュクロプスが自分の住んでいる洞窟のなかで羊の乳を使ってチーズをつくるのを目撃したと記しています。
そして、これがのちの、フェタチーズのレシピになったと言われているのです。
名前の由来はギリシャ語でスライスを意味するとか。
ギリシャは山地が多く、農耕より羊や山羊の放牧が盛んなので、古代ギリシャの羊飼いが作り始めてから現在まで、ほとんど進化していないと言われています。
かつて、19世紀末までフェタは主に地元で消費されていました。しかし、海外に輸出されるようになり、人気がどんどん高まって行きます。
その結果、フランスやドイツ、デンマークなどでもフェタがつくられるようになりました。
その状況に危機感を持ったギリシャは、1994年に欧州委員会に「フェタ」の名称でチーズを登録申請したのです。その結果、1996年にPDOに登録されたというわけです。
一度、フェタの名は一般的だとして、登録が無効にされましたが、再度登録を申請し、2002年に再度PDOに登録されました。
現在は、他国でフェタという名称で生産を行うことはできなくなり、名称を変更するか、生産を中止することになっているそうです。
現在、ギリシャで伝統的な手法で育てられた羊か山羊のミルクを用いて、伝統製法でつくられたものだけがフェタと呼ぶことができるということです。
フェタチーズの作り方と使い方
羊と山羊の乳しか使えない
原料乳は羊乳100%が基本なのですが、最大30%まで山羊乳を加えてもいいとされています。
まず、ミルクを乳酸菌とレンネットで固めて、1~2cm大の立方体にカットします。
カットした塊を型に入れて、反転と加塩を繰り返してホエイを排出します。
出来上がったカードを塩水の中に2か月間置いて、2~5℃で冷蔵保存します。
フェタチーズの食べ方
野菜にサイコロ状に切ったフェタをのせます。そこにオリーブオイルをかけてサラダにします。塩抜きをしないと塩辛くて食べられません。
塩抜きは、水につけて冷蔵庫に入れて一晩おいておけば大丈夫です。
味はカッテージチーズと似ています。さわやかな酸味があり、淡白で濃厚な風味が特徴です。