チェダーチーズの特徴
イギリスのチーズといえばチェダー
イギリスを代表するのがチェダーチーズ。現在は、アメリカやカナダ、オーストラリア、ニュージーランドといった国々で製造されています。
要するに、世界中で最も生産量の多いチーズということです。
熟成が未熟なうちはさわやかな酸味を持っているのが、熟成が進むと芳醇な風味を持ち、更にシャープな味わいが増します。
チェダーチーズの歴史と由来
チェダーチーズが生まれたのは、15世紀のイングランド、サマセット州チェダーという場所です。
この辺りは年間を通して温暖です。そこへフランスの修道士が村の農民たちにチーズの製法を教えたと言われています。
そして、農家の人々は夏につくったチーズをチェダー渓谷の洞窟に入れて保存していたということです。それに由来して16世紀にチェダーと名付けられたわけです。
その後、移民によって、アメリカやオーストラリアにも製法が伝わっていきました。
チェダーが世界中の工場でつくられるようになったので、本来のチェダーの製法をまもろうと、1982年に「West Country Farmhouse Cheesemakers」という組織が結成されます。
それが、現在も、ウェスト・カントリー・ファームハウス・チェダーとして、伝統製法のチェダーを守っています。
チェダーチーズの作り方と使い方
世界に広がるチェダー
チェダーチーズは、セミハードタイプのチーズです。
伝統的なチェダーの形状は円筒状で直径が35~38cm、高さが27~35cm、重さも20~27kgなのです。
ところが、現在世界各国で量産されている工場製のチェダーの形状は、直方体で20kgのものです。
チェダーの作り方
まず、ハードタイプの一般的な作り方を元にミルクからカードを作ります。
次に、ブロック状にしたカードを反転させながら堆積と反転を繰り返します。
チェダリング
酸度を上昇させながらホエイの排出を促進させます。
ミリング
チェダリングしたカードを数センチ角に切断します。
乾塩加塩
ミリングされたカードを乾燥させて塩を加えます。
圧搾
長期保存のために型詰めしたチーズに圧力をかけて固めます。
これらの過程によって、チェダーの特徴の緻密な組織が出来上がります。さらに色の違いでチェダーには二種類あります。
レッドチェダー
アナトー色素を使って鮮やかなオレンジ色に着色し、風味付けします。
ホワイトチェダー(バーモントチェダー)
着色していないチェダーチーズです。
チェダーチーズの食べ方
最も有名なチーズの食べ方は
好きな大きさにカットして、そのまま食べてもいいでしょう。薄くスライスしてサンドイッチに挟んでもいいですね。
また、細かく刻んで、サラダに入れたり、さらに細かくシュレッドしてピザトーストやグラタン、オムレツに入れて溶かすのもいいものです。
そのまま食べるとき、乾燥しないようにして、常温に戻すことが美味しく食べるコツです。